2020

05.16

昔、書き方教室に通ってました 窓と鍵




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「窓と鍵」って雑誌を拾ったことを、どうして知っているんですか?「昔は、公園にSM雑誌が落ちていた」って、話をよく聞くんですが、私自身は、そういう覚えが無いんです。せいぜい、裸のグラビアの載った週刊誌を見かけるくらいだったと思うんです。だから、「窓と鍵」の事は、すごく印象に残っています。初めてで一度きり。私が、SMについて、いろいろと調べるようになっちゃったのは、あの雑誌のせいなんじゃないかなぁ。
 一番良く覚えてるのは、アナル・フィストの記事だったんです。それは、それは、詳しく書いてありました。
 お尻の穴って外部括約筋と内部括約筋って二種類の筋肉からできているんですよ。知っていました? 外部の方は、中枢神経系なので、自分で意識して動かすことができるんですけど、内部の方は、自律神経系だから、血圧や呼吸の速さやその他の不随意の身体機能を調節するのと同じで、自分の意のままにならないんですって。
 それから、異物を入れると痛かったりするのは、入り口から二センチ半くらいのアナル管の周囲がクッションのようになっていて、リラックスしてると、ここから血液がスムーズに排出されて収縮する事ができるんですけど、緊張すると固くなっちゃって、血液がうまく流れないために痛みや不快を感じちゃうらしいんです。
 アナル管は、その後二十センチから二十三センチくらいの直腸につながっていて、直腸吊り下げ筋で吊られているような形になっているんです。それで、尾骨の方にカーブをえがいていて、角度を考えないで異物を挿入してしまうと、腸壁に当たって、スムーズに入らないので、注意してください。無理に入れると、絶対に、アナルは痛いものって意識にとらわれて、身体が緊張してしまうようになるので。
 だから、とにかく、まず、リラックスしないといけないんですよ。できれば腸の中も洗浄する事を薦めていました。やっぱり、最初は、排泄物があると思うと、いろいろ考えちゃうじゃないですか。相手の手に付いたらどうしよう・・・とか。笑わないでください。乙女にとっちゃ切実な問題です。でも、いちじく浣腸みたいな薬は使っちゃいけないんだそうです。刺激が強いですから、排泄感を強く感じるようになるので、洗浄した後に、挿入される時によけいな影響が出ちゃうんですって。人肌のお湯で、洗ってあげるって気持ちですね。使う道具もいろいろ載ってたんですけど、一番気になったのはエネマシリンジだったかなぁ。なんだか、あの色が、ゴムの氷枕みたいな色で、病院で使うような道具に見えてどきどきしました。
 次に重要なのは潤滑で、化粧水やクリームは吸収されてしまうので水溶性の潤滑油とかワセリンを薦めていました。水溶性の潤滑油って、今でいう、「ぺぺ」とかのことでしょうか。ショートニングとかサフラワーオイルとかピーナッツオイルとかも書いてあって、耳慣れない言葉だったので、なんだか、いろいろと想像してしまいました。今なら、植物性の油だって、すぐ分かるんですけどね。調べることも容易だし。
 挿入する人はよく手を洗って、爪も切って、それから、ゆっくりと一本の指から入れるんです。相手が違和感や痛みがあったら、馴染むまでじっと待つ。お尻って、麻酔を打てば、医者が腕を突っ込めるくらいに、拡張するのは一時間足らずなんですって。すごくよく伸びるの。だから、少しずつ、優しく、ゆっくりと進めれば、だれでも、結構、大きい物を入れられるようになるんです。
 フィストって不思議ですよね。写真とかを見てもグロいだけで、入れる方は、なにが楽しいのかよく分からないです。神経も使うし・・・。相手に対する支配感なのかなぁ。
 入れられる方ですか?実は、私、ここまで、滔々と語れるくらい書いてある事を覚えたのに、経験はたいしてないんですよ。それに、相手も、同じように知識があるならいいんですけど、どうしたって、私が受け手なのでねぇ。やりながら語るわけにはいかないし、無駄に詳しいと相手の機嫌も悪くなったりとかするし・・・。
 でも、その「窓と鍵」によると、奥まで入れると、みぞおちの辺りを内側から、ペコペコ膨らませることも可能なんですってね。身体の中に他人の腕が入っていって、中で動いてるのが外から分かるってすごいと思いませんか?直腸の奥にあるS字結腸のところから、手のひらをこう返して、えーと、角度に合せて進めるんですけどね。気持ち悪いですか? やっぱり? 確かに内臓の中をかき回しているようなもんですものねぇ。
 でも、私、思うんですけど、身体の中に自分でない生き物の動きを感じるのって、他には、多分、妊娠の時だけなんですよ。男の人には、分からないでしょうけど、八ヶ月くらいになると、ぐーって肘とか踵とかで、身体の中を押しながら、こするような動きをするんです。それが、妙に痛気持ちよくって。懐かしいなぁって、思うことがあるんです。結構乱暴に蹴られたりとか、急になので構えてないし、びっくりするんだけど、でも、すべてを委ねるっていうか、自分じゃないけど自分の一部分っていうか、別の人間なんだけど融け合っているっていうか・・・そんな感じ。
 フィストもそういう行為なんじゃないかな。全面的に相手を信頼して、降伏していないと受け入れられないですよね。不注意で、腸に穴を開けちゃったりとか、殺しちゃうことだって無いわけじゃない。だからこそ、相手が細心の注意を払って、自分の反応を真摯に観察してくれる。身体の中が相手の圧力に満たされる満足感っていうか、一体感っていうか・・・。お互いが宇宙の中を、回りながら漂ってるような感覚を想像してしまうんです。それくらい委ねられる人が現れたらいいなぁって。
 「窓と鍵」には、他にも、いろいろ珍しい事が載ってたんですよね。だから、大人になってから、他のナンバーも、一生懸命探したんですよ。でも、見つからなかった。取っておいたはずの本もいつの間にか失くしてしまってて・・・。すごく残念でした。





 鹿鳴館サロンの書き方教室に通っていました。もう、お休み始めてずいぶんになります。きっかけは、些細なことでしたが、一度行かなくなると、なかなか再開できないものです。月のお小遣いの決まっている私は、なかなか、どこにでも顔を出すだけの時間とお財布の余裕がないんです。まあ、いいわけですね。寂しい気持ちになっていた私は、友達ともふもふすることの方を選んでしまったのです。
 書くことは一つの習慣です。一度書かなくなるとその技術は段々失われ、どうやって書いていたのか思い出せない感じに。通ってたときは、毎月課題が出されて、四苦八苦しながらなんとかひねり出さなくちゃって頑張っていましたけど。
 この作品は「窓と鍵」という雑誌を公園で拾う。と、いうお題でした。
 自分の書きたいものはなんなんだろう・・・って思うことがあります。それは「やおい」もしくは「SM」そして「恋」。自分の気持ちをなだめるだけの作品は、ものの役には立ちません。
 あ、お休みの暇つぶし動画はいつもの動画共有サイトで。かわいそうなAliceです。

 鹿鳴館サロンの書き方教室の作品は、mixiに集められています。

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Category: 物語
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