2008
ね・ネット調 教・9
男の前で、自分自身で進んで足を開くのは、無理やり開かせられるよりも恥ずかしい事なのだろうか。「恥ずかしい」という言葉は、どこか自分を煽るためにあるような気がしていたのに。ほんとに恥ずかしいってどういう事なのか、今、私は、自分の身体で知った。
せりあがってくる熱い塊が喉の所をふさぎ、声を立てる事も出来ず、身体中が熱くほてってくる。足を上げるのがひどく困難で、自分の足じゃないように思いどおりにならない。膝を開いて、すべてをさらけ出して、そのいたたまれなさに、後戻りしたい衝動が突き上げてくるのに、身動きが出来ない。身体中から、汗が噴き出てくる。膝が、こわばり、力が入りすぎてぶるぶると震える。
心の底から、足を閉じたいと思っているのに、閉じる事が出来なかった。足の間が燃え上がるような熱さが拡がり、その火照りは、欲望の衝動を自分につきつけて来ている。見られながら、触れたいと思う衝動。思う存分、快感をむさぼりたいと思うその衝動が、私の女芯に現れている方な気がして、ますます、身を縮めながらも、もっと開きたい、さらけ出したいという、矛盾した気持ちにどうしていいのか分からなかった。
長い時間が足の間を流れていく。触れてさえいないのにぷくりと中心から蜜があふれてくる。PCの画面に、映る上気した自分のあさましい格好をした身体。小さなその画面の中でさえ、女芯が膨らみを増して、ぬらぬらと自己主張をしてきているのを感じて、私はますます身をすくめた。
身動きがならない。息をつくのさえ怖しい。何か、言って。どうにかして。私を揺さぶって。めちゃくちゃにして。この、恥ずかしさを忘れさせて。心の中で虚しい願いが駆け巡っていても、それを口にする事が出来ず、ただ、ひっそりと、きずかれないように、息をひそめるだけ。
コロロン。
はっと、我に返り画面を見つめると、新たな文字が流れはじめていた。
「ゆみかは、随分と淫らな生き物を身体に飼っているんだな。」
「いやっ・・・!」
その言葉が自分の足を逆撫でして足の間に触れたような気持がして、思わず顔をそむけて、踵をつっぱり、身体を固くする。
だけど、画面から目を逸らし続ける事は出来なかった。続きを知りたい。何か、言葉をかけて欲しい。ただ、じっとと足を開いているだけに耐えられず、私は、また、おそるおそる画面を見る。
「欲しがっている。ひくついて、伸び縮みして、何かを銜え込みたがっている。これは、ゆみかが、そうさせているのかい?ゆみか自身が淫らな女なのかな?」
「ち、違います・・・・。」
囁くようにしか、声を出す事が出来ない。違わない。違うはずがない。私は、こうやって男の前に足を開いて感じている。見られる事に、興奮して、身もだえして、もっともっとと願いながら、動けないでいる事にさえ、喜びを見出している。
「そう・・・?ゆみかは慎ましい女だものね。淫らなのは、お前じゃないのかな?きっと、そうさせた私なのだろうな。ぬらぬらと濡れ光って、物欲しげにぱくついているこの生き物は、私が飼っているのかもしれないね。だったら、私の自由にしてもかまわない訳だ。もう、ここは、ゆみかのものじゃないからね。」
連さんの言葉が、手になり、指になり、そっと寄せてくる吐息になり、触れてくる唇になり、舐めあげる舌となって、私の欲望に膨らんだ花弁をなぞり上げていく。気が狂いそうなもどかしさが繰り返し寄せてくる。今、触れたら、私は簡単に逝ってしまうような気がした。
触れたい。逝ってしまいたい。この、中途半端で、いたたまれない焦燥から逃れたい。私は、そろそろと、手を伸ばした。
「触りなさいと言った覚えはないよ。」
コロロン。その音に私はすくみあがり身を縮めた。その言葉は、私の、身体の中心を、稲妻のように駆け抜けていった。
続く…
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