2008
ね・ネット調 教・6
生活のすべてを見せる。
それは、考えていたよりもずっと不思議な行為だった。パソコンが有線だったために、つながった線いっぱいに、パソコンを移動してカメラの位置を調整しても、トイレやシャワーの中までは映らない事が救いだったけれど・・・。それでも、蓮さんが言うように、ドアを開けて、用を足すことは、私が排尿する回数を蓮さんに教える事になる。
家に戻れば、私は、荷物を降ろすのもそこそこに、パソコンを立ち上げる。ポーンと、起動する音を聞くだけで、胸がドキドキしてくるのだった。起動したばかりで動きの遅いパソコンにイライラしながらメッセを開く。
連さんのメッセはいつもアイコンが緑色だった。自宅でのお仕事でずっと家にいるらしく、めったに、その色が消えることは無い。私がメッセを上げてほんの2、3秒後には、彼が「おかえり」と言ってくれるのが常だった。
「ただいま、蓮さん」
「おかえり、ゆみか」
毎日、繰り返されるその言葉に、私はほっとする。今日も、彼がそこにいるという事を確認して・・・・。そして、蓮さんのいる家に帰ってくるような、そんな感覚にとらわれるのだった。
「服を脱いで身体を見せてごらん。」
おかえりの挨拶のすぐ後に、私はいつも服を脱ぐ事を求められた。蓮さんの、言うがままに服を脱ぐ。
何度脱いでも、下着を取る時は身体が熱くなるほどに恥ずかしい。思わず手で胸をおおいたくなるほどに・・・。でも、それは許されていない。ギュッと目を瞑り、赤くなった頬をそむけて、その瞬間に耐える。
姿勢を正して、息をひとつついて・・・。それから、パンティを脱ぐ。脱いでる動作が綺麗に見えるように、無理をして、立ったまま足を抜こうとしてしまう。その動作に足の筋肉がひきつりそうになるくらいに。
そして、向き直る。そこに私を見つめる人がいるはずの方向へ。手の中に、丸くなった下着がある。私は、いつもそれをどこへやったらいいのか困惑した。ぬくもりが残った下着を掌の中に隠して、こっそりと、蓮さんを盗み見た。
私を見ている人。私だけを見ていてくれる人を。
「ひろげて見せなさい。その手の中の物を」
偶に、蓮さんは、そう言って来る事があった。
(いやぁ・・・いやいや、見ないで・・・。そんな事させないで)
口に出せない言葉を、胸の中で100回繰り返し、毎回、ためらって、ためらって、身体中が真っ赤になりながらも、私はそっと下着を広げて、蓮さんにそれを見せなくてはいけない。蓮さんは、その行為を気まぐれに求め、求められない時は、私は、ほっとしたような、物足りないような気持ちに襲われた。
それから大急ぎで、服を集めて抱えあげ、洗濯機に入れに部屋を出る。後から蓮さんの視線が追いかけてくるようで、私はお尻を振らないで歩いているか、とても気になってしまう。
部屋のドアの向こうへ行く時に、ちょっと振り向いて、カメラの赤いランプを確認せずにはいられない。点いているのはあたりまえなのに、その赤い点が、蓮さんが見ている証のように思えるのだった。
続く
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