2007
お仕置き・47
★琴音・14★
最初の十回が終わり、はあはあと荒げた息をついている琴音の赤く腫れたお尻を、明子は満足げに見つめた。そっと掌で擦ってみる。熱く、ふんわりとしたその手触りに陶然となる。
「琴音さん、ご挨拶なさって。」
涙で何も見えなくなっていた琴音は、ぎゅっと目を瞑って、その雫を振り払う。ああ、なんと言うように言われてたんだったかしら。痛みでいっぱいの頭の中をおぼつかなく手探りして、言うべき言葉を探した。
「あ、ありがとうございます。お義母さま。」
お礼を言うだけで、言葉が喉をふさぐような気がした。思ってもいない事を口にするのが、こんなに難しい事だったなんて。琴音は、次の言葉を押し出すべく、なんども口をぱくつかせた。
唾をなんども飲み込む。
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「あ・・・あ・・・琴音が、琴音が・・・反省できるように・・・もっと・・・強くお仕置きをお願いします。」
ようやく、最後まで言えてほっとしたのもつかの間と言うべきだったろうか、明子のことのほか明るい声に琴音はびっくりして危うく起き上がってしまう所を寸前で耐えた。
「あら、まあ、琴音さん。さっきの打ち方じゃ、弱くて満足できなかったの?それは、ごめんなさいねぇ。次はもっと強く打って差し上げましょうねぇ。」
「あ、違います。そんな・・・。」
揶揄されているのだと言う事は、琴音にも分った。反論しても仕方ない。だが、抗議の言葉を飲み込むために、琴音は歯を喰いしばって身もだえした。いや、いや。痛いのはいや。かんにんして。もう、おしまいにして。
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バシイインン!!
琴音の必死の願いも虚しく、次の十回目が始まった。女性の腕で繰り出される打撃なのだから、そんなに酷く強くなっていくはずは無いのだけれど、すでに腫れあがっている琴音のお尻は、新たな打撃に跳ね上がり捩れた。
息を呑む。その、つめた息が、次の一打の衝撃で吐き出される。
「ひっ」
声にならない悲鳴が、涙と共に絞り出される。持ちあげた腹を、明子に膝に打ち付ける。くねらせる。耐えるって、どうするんだったかしら。身体が熱くなり、どっと汗が吹き出して来た。琴音はヒイヒイむせび泣きながら次の十回を耐えた。
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最初の十回も入れて、琴音の尻は、すでに30回の打撃に曝されていた。だが、もう十回は、動かしようが無い、数字として琴音の前に立ちはだかっている。
「さあ、ご挨拶をして。」
明子の無情な声が催促をする。
「あ、ありがとうございます。お義母さま。」
その続きを言おうとして、琴音は、凍りついたように言葉が続けられなかった。今の十打でも、耐え難かった琴音にとって、次の十打をもっと強くと願う事は、途方もない恐怖だった。
自分がまだ、河野家のお仕置きの階段を登り始めたばかりだという事に、気が付いていない琴音にとっては、その一言を言う事が、たとえようもない苦痛だった。
続く・・・
