2007

10.28

お仕置き・42

琴音・1(第一部)を先に読む


★琴音・9★ 


 明子の手の中で、パドルは飴色に艶々と輝いていた。中央に型押しでバラの模様が描かれていて花びらは淡いピンクに、葉はくすんだ緑に染め抜かれていた。使い込まれてしっとりと濡れたように光るその道具は、かわいらしい様子でありながら、琴音を震え上がらせるのに充分な物だった。
「お、お義母さま。お願いです。許してください。」
 まだ、一度だけ、智也の掌の下で、たった、一度だけ泣いた経験しかない琴音には、分っていても、どうしても素直に従えない事だった。無意識にじりじりと後ろに下がる。


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「琴音さん。あなたが、逆らうようだったら、私は使用人を呼んで、あなたを押さえつけさせないといけないわ。そんな、恥かしい事をあなたに最初から強いたくはないのよ。分るでしょ?分っていてお嫁に来たんですもんねぇ。」
 にっこりと明子は笑うと、すぐ側にある、安楽椅子の中央を指し示した。」
「さあ、そこの中央に手を付いて。二度も言わせるのは、許しませんよ。」
 逃げられない。逃げられないのだった。明子の言うとおり、河野の家の嫁になる事は、こういう習慣に逆らえないって事だという事は、あらかじめ聞かされてきた。何度も考えて、覚悟を決めて嫁入ってきたのだ。だが、心の中で空想し覚悟するのと、実際に叔母の前に手を付いて、お尻を差し出すのでは、雲泥の差があった。


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 身体中から、力が抜けて行く。膝が震え、くたくたと、その場に座り込んでしまいそうだ。そんな自分を必死に叱咤して、琴音は、おぼつかない足取りで前に出た。深く息を吸い込んで、思い切ってソファの真ん中に手を付いた。
「膝を曲げないで、まっすぐ伸ばして。お尻を突き出すのよ。」
 その言葉に、琴音は、ぎゅっとまぶたをきつく閉じた。開けていると泣いてしまいそうな気がしたのだ。がたがたと震える身体に、必死に力を込めて、琴音は脚をピンと突っ張った。お尻が高く突き出され、スカートが揺れる。その、広がった裾に叔母の手が、当然のもののように伸ばされてきたのを感じながら、琴音は心の中で夫の名を繰り返し叫んでいた。
「あ、あ・・・・。智也さん。智也さん。智也さん。」


続く・・・
Category: スパンキング(novel )
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Comments

to ナゾマさん

 今度は、パドルも使ってみてください。
大分シチエーションも変わると思いますよ。
更新始まったんですね♪
風邪が、治ったら、早速遊びにいきますねー。
ゴホゴホゴホゴホゴホ・・・・。

さやか#ijcMOEdU | URL | [編集]
2007/10/30(火) 03:52:12

No title

 そう言えば、私は小説内でパドルという言葉を使わないですねえ。
 細笞などに置き換えてしまいます(笑)

 そうそう、やっと調子が戻ってきました。
 放置気味だったサイトの方も、また更新していけそうですので、よろしくです~

ナゾマ#pSbgEzTs | URL | [編集]
2007/10/30(火) 02:32:55

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