2007
嘆き
三日月の夜に森へ行くと
待っている女がいる
肉厚のナイフを研いで ぎらぎらと光らせながら
あなたの指を切り落とそうと
ぶつぶつぶつ・・・・って
落とされていく間 悲鳴をあげてはだめよ
じっとじっと我慢して
こらえていてね
覗き込む彼女の目が嬉しそうに笑う
それが見たかったんでしょ
彼女が好きなんでしょ
ぽろぽろと零れ落ちた指は
まるで白いイモムシのよう
鉄板の上で念入りに炒めて
猫にあげたいくらい
どうして 泣くの?
失ったものが そんなに大事だった?
お手紙を書くために
恋文を書くために
M男性のためのリンク
