2007
さらりさらさら
それでも、元々夜起きてるのが得意なさやかだから、ちょっと楽しい事があると、早く寝ると云う約束もどこへやら、ふらふらとそっちへ行ってしまい、白々と明るくなってきた窓に大慌て。ま、まずーい。(@Д@; アセアセ・・・バレないうちに、寝た振りしないと・・・と、焦りまくり寝室に走りこんだ。
げげげ・・・。二つ並んだお布団に斜めに彼が寝ているではないか。どうやら、テレビを見るために斜めったままおやすみになったらしい。そうっと、そうっと、タオルケットを持ち上げて、起こさないように横に滑り込んで・・・・・。どっこも触らなかったはずなのに、彼は、どういう訳か気配を感じて、もぞもぞと身体をまっすぐ自分の場所に、移動してくれた。もっと、早い時間なら、気が付かないんだけど・・・さすがに晩酌の酔いも醒めちゃってるもんなぁ。ば、ばれちゃったぞ。多分。(汗)
こうなったら、今、やってきたのをごまかす方法はただひとつだけ。もぞもぞと、何気なくくっついた振りををして、身体を寄せる。8月の記録的な暑さのせいで「寄るな、触るな、くっつくな!」と、叫んでいた彼の身体への久しぶりの接触。酷暑の合間のちょっと涼しい気温が幸いしたのか、文句も言わずに腕が伸びてきて、背中を2、3度撫でて引き寄せてくれた。
ううううう・・・。夜更かし大好きの悪い奥さんでごめんよぉ。なんて、心にも無いことを「一応」思い浮かべながら、彼の腕に自分の腕を絡ませてみる。いやぁ、今日はほんとに涼しかったらしい。彼の手は、いつになくすべすべで熱く触り心地がいいではないか。なんだか、ちょっと胸が熱い。最近、生き返ってきているさやかの感受性はそんな事でもすごく嬉しい。
結婚していて一番いい事は、いつでも、しがみつける男の身体がそばにある事だ。愛してるとか、愛してないとか、長い付き合いで醒めたとか、いろんな話を聞かされるけど、そうなったらきっと、寂しいだろうなぁ。理屈抜きで、人肌の熱さは、心を暖めてくれる温もりなのに。
ああ、でも、哀しいかな、人は「理屈」の方も必要なんである。どちらか、ひとつが欠けていても、さやかの車輪はよろよろとまっすぐ進まない。もともと、バランス感覚0なんだから・・・。それに自分の事を棚に上げるの、めっちゃ得意だし。わがまま自分勝手だしぃ。w
「夜更かし奥さん。ネットは楽しかった?」
頭の上で眠そうな声がつぶやいた。うん。楽しかったよ。内緒話を増やしてごめん。でも・・・。
背中の手が頭の上へ移動してぽんぽんと跳ねた。どうやら、よしよし、したつもりらしい。とても、そうは思えない動作だけど・・・。www
もう、しばらく、あなたのやさしさに甘えよう。さやかの心は修復中です。多分、おじいさんとおばあさんになる頃までには、さやかは拾った幸せの事を打ち明けられるくらいに、大人になってるだろう。・・・ずいぶん先の話で遠大な計画だけど、さ。
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