2007
告白
引き止めたい瞬間がある
妬いている訳じゃない
独占したい訳でもない
縛り付けて閉じ込めておきたい訳じゃない
それでも
呼び止めたいと思う瞬間
凍りつき
足元が暗くなる
頼りない だがら、手探りをする
言いたかった言葉が 喉に溢れて
胸をふさぐ
息が途切れる
叫ぶ事もできない
そうして、大事な人を見送ってしまう
闇の中に踏み迷ってしまう
その腕をつかもうとして
伸ばした腕に引かれ
そのまま穴の中に飲み込まれていく
後悔に切り裂かれ
このまま消えてしまいたくなる
どうして あの時
いつものように
わがままを言えなかったんだろう
いいや 予感はあくまで予感
右へ行くも 左へ行くも
選ぶのはあの人なのだから
いくら、言い聞かせても
納得しない 空回りする自分
言葉は どこまでも私を追ってくる
こだまのように 取り落とした過去が戻ってくる
つかまえそこなった
つかまえそこなった
つかまえそこなった
私は あの人を捕まえそこなった
ねぇ そこにいるでしょ
返事をしてよ
