2006
『スコーリア戦史』
★著者名 キャサリン・アサロ/著 中原尚哉/訳
★出版社名 早川書房

他者の苦痛を快楽とする貴族が支配するユーブ帝圏と、共感能力者を王にいただくスコーリア王圏。両者の間には銀河の覇権をめぐって熾烈な戦いが続いていた。美貌のスコーリア王女にしてサイボーグ戦士ソースコニーは、超光速戦隊を率いての戦闘のさなかに出会った敵方の青年に、なぜか心惹かれてしまう。だが彼こそは宿敵ユーブ帝の世継ぎだったのだ…華麗なるニュー・スペース・オペラ「スコーリア戦史」ここに開幕。
【既刊】
目覚めよ、女王戦士の翼! 上・下
制覇せよ、光輝の海を! 上・下
稲妻よ、聖なる星をめざせ!
SFです!しかもせつないラブロマンス。ロミオとジュリエットの世界です。モンタギュー家・・・にあたるユーブ帝圏はサディスト。キャピュレット家・・・にあたるスコーリア王圏は提供者・・・つまり痛めつけられる側の人間です。遺伝的な因子によって能力が備わっている事になっているので、立場の逆転はありません。しかも、提供者はマゾヒストではないので、非常に悲惨な立場。別に、拷問シーンがたくさん出てくるわけではありませんが、冒険活劇をしている合間にチラッと出現。この「チラッと」が非常に萌えちゃいます。作者のキャサリン・アサロはハーバード大学で化学物理学博士号を修得した生粋の科学者なので、科学的理論を踏まえたSFになっています。
さやかが特に好きなのは「目覚めよ、女王戦士の翼!」
スコーリア王圏の王子であるケルリックが鎖国中の星に不時着し、脱出する物語。この話の舞台になっている星では、女性が社会の実権を握っており、当然戦争も主として女性の仕事で、男性は女性に庇護される存在として描かれています。社会はクイスというゲームによって統治されていて、そのゲームに秀でいている女性が統治者になり、男性側はその夫となるのです。女性は夫を複数もてるし、男性はその実力によって坊(一人の統治者を持つ街のようなもの。それぞれの街でクイスの特徴が違う。)から坊へと売買されたりします。美しいと褒め称えられ、身体を望まれ、権力者の手から手へたらいまわしにされて傷つく王子。ジェンダーの問題が、立場を変えてみただけで浮き彫りにされていて面白く読めました。
・・・・・。
え?なんで急に本の紹介記事とか書いてるかって?
だって最近どういうわけか、画像ばっかりなんだもん♪ちょっと真面目さを演出しようと思って。・・・あ、無理?
ヾ(▽⌒*)キャハハハo(__)ノ彡_☆バンバン!!
