2006
お仕置き・6
彼の手がお尻を丸く撫でながら時々脚の間に滑り込む。気持ちいい。私は溜息を付き、彼の膝に身体を押し付ける。もっと。言葉に出さない欲求を察して、彼はまたお尻へ掌を叩きつけた。痛い!痛いの。許して。泣きじゃくり、身悶える。気持ちよさと交互に襲ってくる鋭い痛み。私はだんだん訳が分からなくなっていく。どうすれば、許され。どうすれば叩かれるのか・・・。そうして、彼の膝の上で跳ね上がり。お腹をうちつけ、熱い混乱と痛みに身もだえているうちに、急に彼が呻き声を上げて私の身体に覆いかぶさってくる。そうするとお仕置きも終わり。
私の身体は抱き下ろされ、スカートのしわを伸ばすように言われる。床の上にくしゃくしゃになって、落ちている下穿きは省みられる事が無い。彼は、にっこりと微笑み、祈るように諭して部屋から立ち去る。明日まで彼に会うことはもう無い。抱き上げられる事も無い。ずきずきと痛む尻と熱く存在を訴えてくる足の間の不思議に甘い昂りをどこへ持っていいのか分からずに困惑する。下穿きを拾い上げ、脚を通しながら、一瞬ひやりと空気が当たった熱いその場所に、私の最も罪深いその場所に、もっともっと強い罰をと請い願う・・・。

四屋のベンチに腰を掛けて、膝の上にマリエーヌの頭を乗せたまま、私は彼女の打ち明け話を聞いていた。
彼女が、お尻たたきを求めるようになった理由。まがまがしい虐待の始まりが彼女に与えた影響を・・・。神の名を口にしながら年端もいかない子供をいいようにもて遊んだその男は、あろう事かこの教区に長くとどまっていた神父だった。やがて、その神父の手引きで実際に彼女に肉の喜びを教え込んだのは、伯爵の友人でもある、貴族だったらしい・・。無理矢理押さえつけられ乱暴に花を散らされた。まだ幼い身体をいいように弄ばれた。だが、それ以上にショックだったのは、彼女がセックスとお仕置きの行為を同一視するように教え込まれていたことだった。

「手ひどく罰しないといけない、でないと周囲に毒を撒き散らす。そう言われた。赤くなって、耐えられなくなって泣くまで打ち据えるんだ。そして組み敷いて、足の間をあなたの足の間にある堅い物で突き通す。突いて、突いて、突いて。そして、スペルマで清めると私はしばらくの間おとなしくなれる。でも、それもちょっとの間だけ・・・すぐに、私の身体は言うことを効かなくなって、男を誘惑しようとむずむずしだす。」
「誘惑って?・・・どういう事するの?」
マリエーヌは愕いた様子で顔を上げた。
「どういう事って?いるだけでいけないんだ。呼んでしまうの。そこに座っているだけで。」
なんということだろう。彼女の教え込まれたことはあまりにも理不尽な男の理屈だ。だが、それでいて、確かに的を得た指摘だった。彼女は美しい。誰もが一目で魅せられてしまうだろう。その微笑みは魔の誘惑のように、抵抗することも出来ず男を虜にする。だが、それは彼女のせいなのだろうか。いや、そもそも両性具有の身体で生まれた事が罪だとして、それは彼女のせいなのだろうか?男であり女でもある。それとも男でもなく女でもないというべきなのか。まるで天使のような不思議な身体。私には分からなかった。だが、それは世間知らずの、学生の理屈なのかも知れない。

「男女の交わりが出来るほど、君の身体は女なのかい?」
きょとんとした彼女の顔を見て、自分が愚かしい事を尋ねてしまったことに気が付いた。女性の身体がどんな物なのか知らないに違いなかった。男の身体は知っていたとしても。私は、彼女の身体を膝の上に引っ張り上げ、腰掛けさせた。
「見せてごらん。」
スカートを捲り上げると、さっきまであれほど蓮っ葉な様子で自ら自分の性器を誇示して見せた少女は赤い顔をして、恥ずかしそうに顔を背けた。私は彼女の片足をひょいとからげて持ち上げ深く折り曲げると私の胸に押しつけさせた。彼女の背中に廻していた手を緩めると身体はのけぞって行く、ベンチの上に頭を落ち着けられるように誘導してやるとその動きにつれて淫らに足が開いた。人差し指で小さなペニスを持ち上
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