2006

08.05

お仕置き・1


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 私が愛する妻とであった頃の話をさせて戴きたい。その頃私は王立付属の学問所で勉学にいそしむ二十一歳の学生だった。家は由緒だけはあったものの領主である父とその家族の生活とその家族が住む館の管理をまかなう程度の収入しかなく、次男である私は、なにがしらかの学問もしくは技術を修めて仕事をみつけるか、進学の道に進むか、軍隊に入るか選ばなくてはならなかった。幸い、人よりも抜きん出た記憶力のおかげで、私は学問の道へ進む事になった。それは、非常に幸運な偶然が重なりあって起ったある有力者の行為と出資のおかげだった。
私は、その期待に応えるべく、精進に勤め、学問所でも有数の秀才と数えられる業績を残しつつあった。
 学問所でも、夏には休暇をもらい一年に一度故郷へ戻れる時期がある。多くの若い学生はその機会には郷里へ戻り、また年長の学生は自らの学問を究めるために旅に出るものもあった。

 その年の夏、私は休暇を故郷で過ごすつもりであった。しかし、私にとっては誰よりも恩義を得ているその出資者の伯爵に呼び出されて直接にある頼みごとをされたのだ。それは、彼の領地へ赴きある子供の勉強を夏の間だけ見て欲しいという要請だった。そして、一冊の古びた書物を渡されて、その本をよく読み、そこに書かれているままをその子供に施すようにと命じられたのだ。彼の頼みを断わるなどとは我が身が受けている好意から言っても、彼の王宮での地位身分においても、とんでもない話だった。私は深く頭をたれ、畏まって彼の命を承った。




 学問所に身を置いているとはいえ、馬の産地で有名な郷里で育った私は馬に乗るのが大好きだった。二年近くも暗い学問所で書物と、気難しい教師達と、脚を引っ張り合う友人と、読むのも難儀な古い言葉と格闘していた日常から離れ、青い空と、どこまでも続く緑の野へ旅立つ事が若い者にとってどれほどの開放感と喜びをもたらすか、理解していただけるだろうか。

 その旅路のはてに待っているものが私の人生を根底から覆すほどの大事だとは思いもよらず、私は気の向くままに馬に早駆けさせ、王都から半日の伯爵の領地へと出発していった




★「お仕置き・2」へ続く・・・

Category: スパンキング(novel )
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Comments

to 秘密さん

 ケインがお好みですか?
すごく痛いですよ!
後もバッチリ残ります。
でも、さやかもケインのお仕置き
やってみたいです♪

さやか#aQ5f/SHA | URL | [編集]
2006/08/06(日) 15:37:11

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