2006
みほちゃん7
「ようこそ、おいでくださいました。」
ばかていねいなしゃべり方をするここのマネージャーの柚木は、30歳くらいだろうか。こんな秘密クラブのような場所のマネジャーをしているだけあって、口だけは堅い。
「先日は、よいお方をご紹介いただきましてありがとうございました。オブジェ役のお嬢様は、みなさまに大変評判がよろしかったのですよ。」
私は気のないそぶりでうなずいた。頭の中ではみほちゃんにおねだりされたお仕置きをどうしようか、悩んでいた。
「ね。柚木。みほちゃんをここへ連れて来てもいいかしら。」
柚木は眉だけで返事をした。だんな様はご承知でしょうか。という事だ。柚木のいうだんな様というのは、この秘密クラブのオーナーで私の生活全般を面倒見てくれている男のことだ。
「まだ、彼には話してないのよ。最近忙しいのか、ちっとも連絡をよこさないんだもの。」
私は、また、窓の外へ視線をさまよわせた。正確には、連絡してこないわけではない。連絡はうるさい位来ているのだが、アメリカの仕事が忙しくてちっとも日本に帰ってくる暇がないだけなのだ。みほちゃんのことも、一応報告をしてある。でも、大して、いい返事をもらっていない。まず、第一に私が自分だけの下僕を育てたことが無いこと。いつも連れてくるのは主もちの預かり物。しかも、今回のみほちゃんにいたっては、主というほどの確固たる主も持って無く、秩序だった○教も受けていない。ただ、父親とSMの主従関係のまねごとの状態にあるというだけだ。それに困ったことに未成年なのだ。「しつけ」以外のことをするな。と釘を刺されている。
もちろん、それは、仕方が無いことなのだろう。このクラブに来る人間には未成年はいない。そして、身元も確かな社会的地位のある人間ばかりだ。だから、もしみほちゃんをここに連れて来るのなら、みほちゃんのお父さんがこのクラブの会員にならないといけない。今のままでは、フランツもうんと言わない。
「こういたしましょう。敷地の外に私の私邸がございます。みほさまは、そちらのほうへお連れください。一通りの設備は整っております。
「柚木さんも、付き合ってくれる?」
「いえ、私は・・・。」
「だれか、ギャラリーが必要なんだけど。」
「では、助手を一人お連れください。私の弟が去年から、勉強させていただいてますので。」
「分かったわ。明日連れてくるから。弟さんに伝えておいてね。」
柚木は、黙って頭を下げた。
翌日、みほちゃんを連れて、柚木の私邸とやらにやってきた私は、正直、玄関に出てきた柚木の弟にあきれた。どう見ても、高校生にしか見えない。
「兄に言われてお待ちしておりました。圭といいます。今、飲み物をお持ちします。」
みほちゃんは、私邸とは思えない広い家にビックリした様子で、迎えに出たかっこいい男の子にもちょっと嬉しそうにしている。邸内は、シンプルだけどホテルのようにきちんと整えられた作りだった。だが、見るものが見れば、あちらこちらに不審な作りの柱や梁や滑車が作りつけられている。私は居間の飾り棚を開けた。扉の中にはありとあらゆる種類の鞭が、整然と並べられていた。
「みほちゃん、お仕置きするから服を脱いで。」
「え?さっきの男の子は・・?」
「あれは、使用人。気にしなくていいから。」
大いに気にするだろう。始めて訪ねた家の中でいきなり服を脱いでお仕置きされるとは、どんな気分なのか。
しかも、明らかに同年代と思われる男性がいる場所でだ。みほちゃんは、恥ずかしそうに服を脱ぎだした。上着、ブラウス。スカート・・・ブラジャー。そこで、ためらってドアのほうをちらりと見るが、もぞもぞとパンティも脱いで全裸になった。
「じゃ、その椅子に座って。」
立派過ぎるほどの肘掛が付いた黒い革張りの椅子に、みほちゃんはちょこんと腰掛けて不安そうだ。
ノックの音がして、お茶のワゴンを押して圭が入ってきた。みほちゃんは、椅子の中へ小さくなって沈み込んでいる。なにしろ、何も着ていないのだから、どんな顔をしていいのかもわからないのだ。
「さやかさん。紅茶にミルクを入れますか。」
「お願い。」
何も起こってないかのように、お茶の準備をする圭に、みほちゃんは赤い顔をちらちらと向けていた。
「みほちゃん。両足を肘掛に上げて。」
みほちゃんは、一瞬ビックリしたようにぽかんと口を開けた。この、今日会ったばかりの男の子の前でする格好ではない。でも、お仕置きを受けに来ているみほちゃんには、逆らう権利が無いのだった。まず、そろそろと右足を持ち上げて、肘掛の上に掛けた。まだ、足はぴったりと閉じられている。圭は、まったくみほちゃんのほうを見ないで、私のそばにお茶を置き、部屋の隅に控えている。その隅はみほちゃんの正面だ。みほちゃんは右足を肘掛に乗せて、反対の足をぴったりとその右足にくっつけて膝をだくようにして真っ赤な顔をしてぶるぶると震えていた。
「みほちゃん。」
ビクッと、みほちゃんが、跳ねる。主人の役目をしている人間には絶対服従しなければならないってことは、ここに来る前に言い聞かされている。だから、みほちゃんには、逆らったり、文句を言ったり、出来ないと断ったりすることは許されていないのだ。みほちゃんは、半泣きのべそを書いたような顔を精一杯、右にねじったまま、そろそろと足を開き始めた。ちらっと圭のほうを見るとまったく平静な顔で、みほちゃんの開いていく足をじっと見つめている。
「ああ。」みほちゃんは、赤い顔を、ゆらゆらと振りながら、左足を、右手と左手でひっぱりあげるようにして
肘掛に掛けた。ぱっくりと開いた足の間からは、まだ、閉じている慎ましい花が開いている。
「圭。どう?みほちゃんのヴァギナ。」
「きれいですね。」
みほちゃんは、いやっいやっと、小さな声を出しながら首を激しく振っている。私は立ち上がり、非常に房の数が多い「Rubber Whip」と呼ばれるラッテクスのゴムの鞭を取り上げた。
「みほちゃん、約束どおり、みほちゃんのお仕置きしてあげる。右手で右足首を左手で左足首を握って、いいって言うまで、絶対に離しちゃだめよ。」
みほちゃんは、あごを突き上げてこくこくとうなずいた。私はまずゴムの房を彼女の身体の上に傾けて、細いゴムの先で、彼女の身体全体を撫で回した。
「ど、どこを叩くの?」
みほちゃんの声は、昂奮で上ずって震えている。
「胸、お腹、足。そして、ヴァギナも。」
「あ、ひどくしないで・・・。」
「ひどくして欲しがったのは誰?」
私は、軽く彼女の身体をはたき始めた。ゴムの先を使って、官能を刺激するように細かく叩く。みほちゃんの身体がぼうっとピンク色になっていく。息が段々と速くなり緊張していた身体もリラックスしてくる。私はみほちゃんの油断を狙って、思いっきり鞭を叩き付けた。
「ひいいいぃぃ一。」
鞭は、彼女の下腹から、一番敏感なところを通ってお尻の方まで当たったようだ。身体のその位置が、真っ赤になっている。反射的に足を閉じ、身体を丸めて、椅子のくぼみに後ずさろうとする。
「みほちゃん、だれが姿勢を崩してもいいって言ったの?」
「あ・・あ・・。」
みほちゃんは涙目になって、視線をさまよわせる。すると、彼女を覗き込んでいる。若い男の視線にぶつかった。全部見られなきゃいけない。足を開くところも、そこを叩かれるところも、そして、痛がって泣いてしまうところも。急激に恥ずかしさが湧き上がってきた。
「みほちゃん。」
目をつぶって、思い切って足を開く。肘掛にひざを乗せる。足首をつかむ。震えている。怖いのか。それとも恥ずかしい?私は、さっきよりも強く、一定の力で彼女の身体全体を舐めるように打って行った。5分もしないうちに、みほちゃんの胸からお腹から足から真っ赤になっいた。打つほどに痛みが強くなってくるのか、じっとしていることもできずに、くねくねともがいた。私は、鞭を変える事にした。九尾の鞭と日本では言うことが多い。しかし、私の選んだバラ鞭は九尾どころか倍以上の房が付いている。本皮で出来ていて重くしなり、湿ったような重い音を立てる。バラ鞭で打ち始めると、みほちゃんの様子が明らかに変わってくる。
「い、イタ。痛い。」
打たれるたびにお腹を突き上げ、お尻をくねらせる。特に、ヴァギナを叩かれると甲高い悲鳴を上げてぼろぼろと泣いた。私は、みほちゃんの涙に答えるべく、ねんいりにそこを叩いた。
「痛い。痛い。お姉さん。許して。もうダメ。痛い。」
みほちゃんの声はすっかり泣き声になっていた。
「どう?圭。」
「いいですね。泣き方もいろっぽくて。そそられますよ。」
「じゃ、縄掛けて。」
え?と、いう様にみほちゃんが涙で腫れ上がった目をもたげた時には、圭の手で膝の上と下に縄が掛けられ、みほちゃんの足は、肘掛から降ろすことが出来なくなっていた。びっくりして暴れるみほちゃんの両手もあっというまに縛られて首の後ろに回されて止められてしまった。
私は、新しい乗馬鞭を取り上げた。みほちゃんは、脅えた目でその鞭をむさぼるように見ている。
私はみほちゃんの背中側に周り、乗馬鞭を彼女の赤く細かい縞模様が浮き出てきている内腿のところに乗せた。
「ひ・・・。」
「みほちゃん、内腿を打つからね。右を10回。左を10回。打たれる間は目を上げて圭を見て。」
嫌々。みほちゃんは泣きながら、首を振る。圭は、みほちゃんのどうにかしてこれから始まる折檻から逃れようとする内腿の絶望的なのたうちを見つめていた。ピシリ!最初は軽く、それから段々に強く。時には、皮膚が裂けるのではないかと思わせるほど強く。そしてその次は弱く。みほちゃんは、痛みに泣き喚いた。
「痛い。痛い。さやかお姉さん、もう許して!痛いよう!我慢できない。我慢できないの。」
私は、みほちゃんの悲しそうな泣き声をまったく省みずに左右あわせて20回をしっかりと打ち終えた。打ち終わっても彼女は泣き止まず、随分と長い間しゃくりあげていた。
いましめを解くと圭は、みほちゃんをシャワーに連れて行った。泣き顔も洗わせた。鞭打ちに耐えた後の女性は皮を一枚むいたのかというほどに美しくなる。バスローブを着て戻ってきたみほちゃんに熱いレモネードを飲ませながら、私は圭に尋ねた。
「ねえ。今日の鞭打ちって、かなり激しく叩かれたことになるかしら。」
「いえ。まだまだ、手加減なさってたでしょう。」
私はため息を付いた。みほちゃんのご希望の「かなり激しく叩かれたい。」のためには、もう少し頑張らないといけないらしい。
「じゃあ、今度は吊るして。」
みほちゃんは、まだ、叩かれると思っていなかったのだろう。今度は本気で逆らった。握られた腕を必死に引き、暴れた。しかし、圭も慣れた物で、ちょいちょいと身体の急所を押さえつけるようにして彼女を吊るしてしまった。
足が床に着かないくらいに滑車を巻き上げる。
「お姉さん。許して。許して。もう、絶対に嘘つきません。だから、もう、許して。お願い。怖い。怖い。」
みほちゃんは、宙に浮いた足をバタバタと泳がせていたが、一本鞭が出てきたのを見て真っ青になってしまった。
「圭、私一本鞭は、慣れてないのよね。怪我させるといけないから。あんた打ってくれる。」
「いいですよ。どれくらい。打ちますか。」
「いけるまで」
「いやあああ!それでぶつのいやあ!そんなの我慢できない。出来ないよう!」
首を必死に振りばたぐるう彼女の足へ、圭の振るう一本鞭が炸裂した。
「ひああああああ!」
みほちゃんは、びくんびくんと引き付けるばかりだ。
圭は、うまい。高校生とは思えない。決してやわらかいところへはあてないよう、ちゃんと加減して打っている。しかし、6発目辺りから、みほちゃんの声に張りが無くなって来た。圭は、私のほうを見て、私がうなずくと思いっきり鞭を振りかぶった。
「ラストです。」
ばっしぃいいいいいい!一本鞭、本来の動きを生かした、渾身の一発だった。くるくると身体に巻きつき最後のやわらかな穂先が、彼女の足の付け根に痛烈に食い込んだ。みほちゃんは、絶叫した。ぱくぱくと空気を求めるようにあえいでいる。圭は、彼女の足元に肘掛け椅子を送り込みあっという間に、彼女をおろして椅子に横たえた。ぬれたタオルで顔を拭いてあげると、ほとんど失神していたみほちゃんは、ようやく顔をあげて・・・・にっこりと笑った。
「気持ちよかった?」
「うん。最後のがね。」
私は、彼女にリクエストされている胸やラビアにピアスや錘を着けたり、首輪にリードを付けて外を引き回したりすることを考えると頭が痛かった。そこまでやると、彼女はもう、普通の世界に戻ってこれないかもしれない。きちんと彼女の人生を引き受ける主人を見つけないといけない。・・・でも、今は・・・・まだいいか。もう少しなら。
みほちゃん、20000ヒットおめでとう。前回約束していたお仕置きをプレゼントするね。ヾ(@^▽^@)ノ
