2010

12.30

Hand-spanking.com

「ああああん。いやだってば!何で、私がお尻を叩かれないといけないの。何するの・・・やめてってば!やめて、痛い!・・・あ・・・あん!もうやめて・・お願い。お願いします。痛いぃ・・・我慢できないの。許して・・・。許してください。」

 「女性同士の平手によるお尻叩きに特化」した日本のスパンキングサイトのHand-spanking.comです♪

↓クリックするとそのサイトへ



 サイトへ行くと、今までアップされた動画のうち10個のサンプルムービーと、今までの作品の内容、それにそれぞれ4枚の画像が見れるようになっています。
 演技が自然です。スパンキングは、やることはもう一つだけと決まってるので、そこに至るまでのシチエーションが重要です。だから、当然セリフや演技が多くなってしまう。そこが、いかに自然に魅せられるかがポイントって訳です。
 サンプルで確認してみてください。

 











Copyright 2006-2010Hand-spanking.com All rights reserved.
注・これらの画像はすべてhand-spanking.comからの許可を得て掲載しています。転載・使用・改変は禁止されています。
Category: スパンキング(日本)
Trackbacks(0) Comments(9) 

    2010

12.27

ピンクのクラゲ





 私は、感じにくい人で、その思い込みは割と根深い。よくなるためにはSMっぽいシチエーションが必要で、たとえ縄一本でも、ちょっとひっぱたくでも、それっぽい導入があるのとないのでは全然違う。ノーマルなセックスだとそれはそれは長い時間をかけてもらわないとならず、めんどくさいことこの上ないのである。

 けれど、それは、ほんとに何の下心もなく、ただ眠ろうとして相手の腕の中にもぐりこんだ時に起こった。下腹部に細い羊羹のような形のものが現れて、それが確かに明らかな性的興奮を喚起したのだ。
 私は、びっくりして相手の身体にしがみついた。これがあると眠れないじゃないか。何が始まって何が起きてるんだろう。
 私を抱きしめた彼は、うろたえて半泣きの私をなだめながら
「大丈夫、大丈夫、角砂糖のように、だんだん箸から崩れて行って、なくなるから・・・。」と言う。
 熱くなって、うごめき始めた身体の芯がそんな事で宥められるはずが無くって、私は、置いて行かれたら大変とますます相手の身体にしがみつく。
 背中を撫でてもらいながら、耳を澄ますようにしているとその熱い放射熱で身体の中に切なくうごめいく物を広げようとしていた羊羹は、確かに端の方からほろほろと崩れ出した。

 一つ一つが小さな塊になって溶けてなくなって・・・行けばよかったのだけど・・・。そうはならずに、そのほろほろは無数のぴょんぴょんと跳ねる三本脚の透き通ったピンクのクラゲになって身体の中を飛び回り始めたのだ。

 あ、それで、思い出したけれど、最初に身体の中に入ってきた羊羹は水色をしていた。これは、何度思い返してもそのイメージなので、絶対に水色だの、ピンクだの、クラゲだのは、おかしいと言う意見は却下なのである。
 私はそのクラゲがピョンピョン跳ねるのをやめて、身体の隅っこに落ち着くまで、ヒイヒイ、言いながら、相手の身体にしがみついていた。

 このクラゲがどうなったかと言うと、しばらく私の身体の中に住んでいた。今は落ち着いていて、ほとんど動かないけれど、何かの弾みに、泡をぽこぽこぽこと吹いたり、ゆらゆらと泳ぎだして身体の中のあちこちにぶつかったりするのである。
 こんな事態は私にとっては初めてなのだ。これが何か知りたいものである。もしかしたら・・・と、思う事がある。もしかしたら、これは始まりで、私の身体は変わって行こうとしてるのではないのだろうか。

 今年一年で、私の感覚には大きな変化が起きた。これもその一つで、いつか、懐かしく思い出す転機なのではないだろうか。今は、まだ何も分からないけれど、クラゲがいなくなってしまわないで、私に何かを教えてくれればいいのにと願っている。

 来年は、もっと新しい。もっと違う私に出会いたい。今までの思い込みやずっと私を悩ませていた枷を捨てて。これが私の転機になりますように。

 そして皆様にも、今年以上の幸せと、喜びが訪れますように。よいお年をお迎えくださいませ。




M男性のためのリンク
Category: リアルライフ
Trackbacks(0) Comments(0) 

    2010

12.10

舞姫・4

舞姫・1を読む


 必死に顔を背けて、覆い隠したくて勝手に動きだしそうな手を握り締めて、身体を固くしたまま立ちつくす。視線が、肌を切り裂くようで、身動きするとバラバラになりそうで、恥ずかしさに叫び出してしまうんじゃないかと思いながら、じっと立ちつくす。
 時間がのろのろとすすみ、身体が、赤く火照り、汗が滲む。

「ワルツ。ホールドを取って。」

 え?脳が、言葉を理解するのに時間がかかり、私は、ただ呆然とする。

 そうだった。私は、ダンスを習うためにここにいる。綺麗に踊りたいがために、うまく踊りたいがために。全裸のままで何も身を覆うものがないままで、ポーズをとる自分を思い描く事が出来なかった。でも、服を脱いだのはそのため。ダンスを習うためなのだ。

 のろのろと腕を持ち上げ、ダンスを踊るために相手と組みあう姿勢を取った。胸を張り、背を伸ばし、腹筋に力を入れる。持ち上げた腕はやわらかく、相手に頼らず、一人でバランスを取る。頭の中で、美しい形を描き、それを体でなぞる。

「力を抜いて、案山子踊りじゃないぞ。」

 素肌に教師の手が伸びてきて、腰板を後ろから軽く押した。ひっ、っと、ひと声、喉奥で飲みこんで、ようやく私は跳びあがらないで、何とかその姿勢のまま留まる事が出来た。

「鏡を見て。」

 言われて、恐る恐る視線を上げる。磨きあげられた鏡の中央に全裸でワルツのホールド姿勢を取っている自分の姿が見えた。新たな恥ずかしさが襲って来て、私は、思わず、視線を逸らさずにはいられない。

「目を逸らすな。」

 冷静で平坦な教師の言葉は、私を、その姿勢に縛りつけるようだ。添えられた彼の手が、触れるか触れないかの位置をゆっくりと這い廻り始めた。ああ、嫌。触らないで。触らないで。心の声は、外に漏れる事なく抑え込まれる。
 撫で廻すような、愛撫するような、それでいて、さらさらとした乾いた手は、時々、私の身体をそっと押し、正しい姿勢へと導いて行く。鏡の中に映る白い身体は、黒い服を着た悪魔のようにいびつな男の手に捕らわれて心細げに立ちつくしている。心臓はどきどきと走りだし、火照る頬は、熱く燃え上がる。ふと、手が離れ、教師が動いた。離れ、そして戻ってくる間に音楽が流れ出す。

 ワルツだ。

 くるりと、教師が正面に来て、私の手を取った。ふんわりと身体が重なる。相手が服を着ている。そして、私は素裸なのだ。肌に触れる布地が痛いほどそれを思い知らせた。ギュッと目を瞑って、恥ずかしさを、振りほどく。
 ああ、このホールドもそうしてふりほどけたらいいのに。だが、私は柔らかく彼の腕の中に納まり、私の下腹は、彼の身体に軽く押しつけられた。

 軽く、押された。

 そして、私達は動き出した。音楽にのせて、ワルツのステップを踏む。リードのままに下がり、前に出る。ぐうんと沈み、そして持ち上がる。足を交差させ、横に滑り出る。

「ストップ。」
 
 はっと、我に帰ると、そのホールドが解けていた。

「今のところだ。ダウン、そしてアップ。うまくダウンできてない。それに、ホールドが固くてバランスをくずす。腕に力を入れるな、相手に体重をかけてるぞ。自分だけで立つんだ。」

「も一度」

 そう、もう一度、ギュッと目を瞑り、思い切って動き出す。忘れて、自分が裸なのは忘れるんだ。しかし素肌に触れている彼の手は熱く、背中が燃えるようだった。

「だめだ。ダウンを意識して、深く沈む。歩幅をもっとしっかりとって。」

 私は、喘いだ。足を開くと頼りなく足の間を風が吹き抜けていく。それだけでなく、パンティをつけていないだけで、不思議な感覚が足の間に送りこまれて来るのが感じられる。なぜ?私は何も望んでいない。身体が勝手に反応している。教師の服を着た脚が、私の素裸の脚を割って入りこんで来る。

 そして、教師の手が、わずかに正しいはずのホールドからずれた。私は、びくっと、止まってしまう。

「どうした?続けて。」
「嫌。手が・・・・。」
「そうだな。」

 捕らわれて、逆らえないまま、私は、必死に息を吸い込む。

「ダウンを意識しろ、うまくいかない度に手は下へ降りて行くぞ。」

 低く囁く、悪魔の声。
 何を言われているのか分かって、私の、心臓は跳ね上がる。正しく踊らないと彼の手はどんどんと下へ降りてくるつもりなのだ。崖っぷちに向かって、歩かされている。恥ずかしさなどにかまっている場合じゃない。相手のリードに身体を任せて、動きに気持ちを集中しようとした。
 くるりと、身体が廻り、視線の先に自分の白い背が見えた。そしてその背を這う男の手が。ああ・・見ずにはいられない。その手が、這い降りてくる先を。白い桃色の二つのふくらみとその間の谷間。
 身を守るために正しく踊る。意識しちゃだめだ。柔らかく。身体を預けるんだ。

 けれど、そう思えば思うほど、一瞬横切る自分の白い体を見つめずにはいられなかった。くるりと回る度に、這い降りてくる手。ゆっくりと、狭間に向けて這い降りてくる手を。

 ああ、嫌。やめて。助けて。触らないで、お願い。止まって。止まって。
 必死になって、正しい姿勢を保って、踊り続ける。今度はうまく行った。あ、だめ、失敗。また降りてくる手。そんな・・・嫌ぁ。もう、だめ。それ以上はだめ。

「どうした。集中しないと、想像している通りになるぞ。」

 ひぃぃ・・。私は、悲鳴を押し殺した。またひとつぶん。そしてまたひとつぶん。手が、降りてくる。さっきまで熱く火照っていた身体に、総毛立つような感覚が襲って来て、さっと鳥肌が立った。 手は、双球の割れ目を這い降りはじめていた。その行きつく先は、考えなくても知れていた。

 いやいやいやいやいやいや・・・・そんな。やめて。止まって。止まって。止まって。

 近づいてくる指。もう踊るどころじゃない。それなのに私はただ夢中でステップを踏んでいた。崖っぷちは、もう目の前。後は跳び下りるしかない。振りほどいて逃げる。そうするしかない。伸びあがり、沈み込む。身体が、浮きあがる。

 その瞬間、相手の手はぴったりと私の恥ずかしいお尻の穴の上に押し付けられていた。

 いやあああああああああああああ!!

 私は、声も立てられずに相手の腕にしがみついた。だが、教師はリードを止めようとはしない。

「踊るんだ。」

 くるり。くるり。くるり。廻る輪。鏡の中に踊る。串刺しにされて逃げる事も出来ず踊り続ける。見つめずにはいられない。禁断の場所へゆっくりと沈んでこようとする指をまといつけたまま踊り続ける白い身体を。
 私は、泣き、むせびながら踊った・・・。

 ただ、教師のリードのままに廻り続けた。


続く・・


→★物語を読むための目次★
Category: 物語
Trackbacks(0) Comments(0) 

    2010

12.06

舞姫・3

舞姫・1を読む

「レッスンの前に服を脱いで。」

 誰もいないレッスンルームに教師の声が静かに響く。二人きりの気まずさに、照明の灯りが床の上に丸い光を重ねているのを見つめていた私は、はっと我に返った。

「服を脱ぐんですか?」

 思いもかけない指示に、私の声は上ずった。思わず誰かの助けを求めて周囲を見廻しても、誰に助けを求められる訳でもない。教師と私の二人だけ。服を脱ぐってどういうことなのか、実感がわかないまま教師の顔をまじまじと見つめてしまい、相手の揺るがぬ視線に困惑する。

「ここで?」

 もう一度周囲を見渡す。ぴかぴかに磨き上げられた広々として何も無い床の向こうには、一面の鏡。そして、その鏡を一直線に区切って取り付けられた、レッスンのためのバー。そんな場所で、よく知らない男を前にして服を脱ぐという、あまりの非現実さに私は困惑した。

「脱げません。」
 ちょっと首をかしげ、じっと見つめてくる教師は、頬を軽く歪めるようにして笑い。
「脱げないのならレッスンはできない。お帰り。」
と、扉の方へ顎をしゃくった。

 本気で脱げと言っているのだ。私は、そこへ到ってようやく、自分が、今、ここで、服を脱がなければならないと言う事を理解できた。必死に首を振る。人前で服を脱ぐ、しかも、こんなだだっ広い場所で。愛情を交わそうとしてる訳でもなく、ただ、服を脱ぐなんてできる訳がない。

 だが、教師は、ただ、黙って立っていた。私に、出ていくか…それとも、残るのかを選ばせて。ただ、待っている。

 私の頭の中は、混乱と、恐れと、羞恥で、でんぐりがえりそうである。

「向こうへ行って脱いできてもいいですか?」

「いや、だめだ。・・・ここで脱ぎなさい。」

 私は、追い詰められて満足に息もできない有り様だった。

 だけど、ここまで来て、逃げ出すなんてできない。生来の意地っ張りの性格が頭をもたげ、一つ、息を吸いこんで、私はブラウスのボタンを外し始めた。震える手で、一つずつボタンを外して行く。慣れているはずの動作が、うまく行かず、自分がどれほど緊張してるのかが分かって、ますます、気持ちが上ずってきた。
 ブラウスの前が開くと、布地の中から、一つずつ肩を引き抜きだした。必要が無いのに、身を縮めようとして、腕がうまく抜けない。肩が袖に引っ掛かって、それで、尚更焦り、身体は熱くほてってくる。ブラウスを床に落とすと。正面の鏡に、キャミソールとスカートだけの自分の姿が映っていた。

 かああああっと、顔がほてる。「恥ずかしいってこういう事なんだ。」と、改めて認識する。
 でも、ここでやめたら、ばかみたいじゃないか。もう、一枚脱いじゃったのだもの。私は自分に言い聞かせながらキャミソールをスカートから引っ張り出すと、一気にまくりあげた。頭から布切れを抜くと、もう、鏡を見るのが怖かった。上半身はブラだけになっているはず。

 スカートを先に・・・?それともストッキング?なんてバカな事で迷ってるんだろう。どっちにしても、両方脱がなきゃいけないのに。それでも私は、ストッキング姿を見られるのが嫌さに、先にそれを脱ごうと決めた。そして、本能的に、教師に背を向けようとした。

「こっちをむいたままだ。」

 あああ、嫌。どうして?服を脱げばいいんでしょ?なぜ、目の前で脱がなきゃいけないの?しかも教師の方を向いたまま?一度、背を向けてしまうと、正面に向き直るのがなんて難しいんだろう。ただ、それだけの動作に恥ずかしくて汗が滲んで来る。

 勇気を出して、手をスカートの裾からもぐりこませて、かがむようにしてお尻の方へ廻すとくるりとパンティストッキングを巻き降ろした。立ったまま、綺麗に脱ぐにはどうしたらいいんだろう。身体を堅くして、ストッキングを引き降ろし、足を一本ずつ汗ばんで絡みつくナイロンの中から引き抜こうとした。バランスを保つのが難しい。小さく、できるだけ小さい動作で脱ごうとしているからだ。私は泣きたい気分で、片方の爪先をようやく抜きだすと、足を踏み変えて、もう一方の足にとりかかった。
 ブラウスの横にストッキングを落とす。次はスカートだ。チャックを降ろすと後は手を離せばすとんと落ちる。16枚剥ぎのフレアスカートは、身体のどこにも引っかかりようが無い。手を離せば、私はブラジャーとパンティだけの姿になってしまう。どうしよう。どうしよう。でも、迷ってもしょうがない。進むしかないのだ。

 自分からスカートを握る手を離したのに、身体が露わになった途端に、私は、しゃがみこんでいた。恥ずかしさに身体が震える。顔を伏せて、床に丸まり、このまま、自分の影の中に逃げ込みたい。床の上で小さくなって震えてる私を、教師は黙って見降ろしているだけだった。

 時間が経って行く。このままではどうしようもない。立つしかないのだ。私は、もう一度決心し直し、おずおずと立ち上がり、教師の前に下着姿の身体を晒した。

「お、お願いです。もう、これで・・・・。」

 答えは分かりきっていたのだけれど、すがるような思いで言葉を絞り出した。全裸になるなんて、耐えられない。服を抱えて逃げ出したい。

「だめだ。」

 淡々とした答えが返ってくるばかりだった。ああ、失敗した。ためらったり、逡巡したり、そんな事をせずに、お風呂に入る時のように、さっさと脱いでしまえばよかったのに。そうすれば、こんなに恥ずかしさにさいなまれる事なく、この時間を通過してしまえたのに。でも、もう、やり直しはできない。
 床の上に、輪を描いたスカートから抜けだすと、かがんでそれを拾い上げるとブラウスの上に乗せる。

 込み上げてくる羞恥は押さえようがなく。肩をすぼめて腕を後ろに回した。ブラのホックを外す。胸の前の布地を押さえたまま、肩紐から腕を引き抜く。そしてもう片方も。
 私は、自分の抱きしめている小さな布地にすがりつくような思いだった。手を離さないといけないのが分かっているのに、一瞬ですむはずなのに、そこを越えるのがなぜこんなに困難なのか。
 男の前で、自ら脱いで、胸を晒すと言う事が、こんなにも身の置き所が無くなるほど恥ずかしいなんて思ってもいなかった。

 それでも、少しずつ布地はずれていき。私はため息とともに、それを床に落とした。片方の手でしっかりと胸の膨らみを覆いながら。立ちつくす。教師は何も言わない。

 私は次の作業に取り掛かる。最後に残った、ただ一枚の身に着けるものを脱ぎ棄てなければならなかった。左手で胸を覆ったまま、私は右手だけでパンティを降ろそうとしはじめた。
 いつもは両手でするりと引き抜ける物を、片手だけでしようとすると何と困難な事か。だが、私には左手で胸を覆う事が最後の砦のようになっていて、どうやっても、やめられなかった。不自由に右手だけで少しずつパンティをずり降ろしていく。それが、羞恥を長引かせる結果にしかならない事が分かっていても、恥ずかしさを煽り立てている結果になっている事が分かっていても、どうしようもなかった。

 身体中を真っ赤にして、ぎこちなく、最後の一枚を抜きとった瞬間に、私は右手で、下腹の茂みを覆わずにはいられなかった。脚をくの字にして、できるだけ隠そうとして、左手で胸を覆い、右手で茂みを覆い隠そうとする。

 その時、私の目に、床に脱ぎ棄てられたまま落ちているパンティが目に飛び込んできた。くしゃくしゃと小さくなってはいるものの、今脱ぎ棄てた形のままに落ちている自分の下着。もう限界だと思っていた羞恥がまた強く襲ってくる。急いでそれを拾って、服の下に隠さなければと思うのに、それをする事は、身体を覆っている手をどける事だった。喘ぎながら、ためらいを振り棄てて私は落ちている下着に飛びついた。
 大急ぎで、積み重なっている服の下にそれを突っ込むと、次は、もう一度立ち上がらなければいけない。

 なぜなのだろう。一つの動作。一つの呼吸が恥ずかしく。私は、目眩がしそうだった。必死になって自分の身体を隠そうとして両掌を広げても、全裸で立っている事は変えようがない。自分だけが服を着ていない。その事が、広い教室のひんやりとした空気の中で、熱く汗ばんだ身体には、ただただ恥ずかしく居たたまれない。

「手をどけろ。」

 最後はそう言われるのは分かっていた。最初から分かっていた。何もかも見せなくてはならない事が分かっていた。それでも、私は、ちらと、教師の肩越しに鏡を盗み見ずにはいられなかった。すべてを晒す前の、自分の姿を見ずにはいられなかった。


舞姫4へ続く・・



→★物語を読むための目次★


Category: 物語
Trackbacks(0) Comments(1) 
 |TOP